夕方の教習で、初めてこの住宅街を通りました。
18時すぎ、まだ空が少し明るくて。
ピンクの壁に赤い屋根の家があって、玄関先に原付が停めてあるんです。
原付の色が薄緑で、思わず二度見しました。
何度も車で通り過ぎている道のはずなのに、教習車の窓から見るとまったく違う景色に見えました。
隣の教官が「この辺り、静かでしょう」と。
たしかに、車の音もほとんどしなくて。
今日で教習は6回目です。
この歳から通うのは正直しんどくて、路上に出るたびに手が汗ばみます。
でもこの住宅街に入ると、なぜか少し落ち着くんです。
庭の木が伸び放題の家とか、洗濯物がそのまま干してある窓とか。
生活の匂いがする景色というか。
普段は家で仕事をしているので、こうして外の道をゆっくり見ることがほとんどありません。
週末はよく山を歩くんですが、知らない道を見るのは好きなんです。
ただ教習の道はまた違う緊張感があって、景色を楽しむ余裕なんてほとんどないんですが。
今日はめずらしく、少しだけ余裕がありました。
教官はいつも冷静で、褒めるときも「まあまあですね」くらいなんですが、今日は珍しく「上手くなりましたね」と言ってくれました。

検定まであと1週間、正直まだ自信はないです。
でも今日みたいに、ふっと肩の力が抜ける瞬間があると、続けられる気がします。
この住宅街、また通ることがあるかもしれません。
家の名前も住所も知らないけど、あの色は忘れないと思います。
