帰りの電車がとにかく長くて、気づくとスマホでずっと同じような検索を繰り返している自分がいて、それがどうにも良くない気がしていました。仕事帰りの、あのいちばん不安が膨らみやすい時間だからだと思います。
なので鞄に小さいノートと鉛筆だけ入れておいて、電車に乗ったらとりあえず何か描いてみる事にしました。何を描くか先に決めない、目に入ったものをそのまま。前の座席の柄でも、窓の外の看板でも、隣の人の鞄でも構わないという事にしています。
上手く描けているかは見ない、というのが自分の中でのやり方です。線が歪んでいても気にせず、駅に着いたらそこで閉じる。それだけ。
続けられない日もあって、疲れが酷いとやっぱりスマホを見てしまいます。無理に毎日とは決めていません。だいたい、乗ってすぐ気分が落ち着かないと感じた日だけ、そのノートを取り出すようにしています。
やってみて分かったのは、描いている間はさっきまで頭の中をぐるぐるしていた「もしこうだったら」という考えが、少し後ろに下がる感じがある事です。消えるわけではないですが、手を動かしている分だけ場所を取られる、というか。
不安そのものが減った実感はまだ持てていませんが、あの長い帰り道の時間の使い方としては、今のところこれがいちばん自分に合っている気がしています。
